「『たんぱく加水分解物』がかゆみを引き起こす原因になっているかもしれない」
私がアトピーを患っていた頃、とある雑誌で目にした一文。
「たんぱく加水分解物」って・・・、何?
それまで食品の成分表を一切見てこなかった私。
「たんぱく加水分解物」なんて突然言われても、今いちピンと来ない。
ネットで調べると、「たんぱく加水分解物とは、「たんぱく」を含んだ原料を酵素もしくは塩酸で加水分解したもので、主成分はアミノ酸。加工食品の「味を整える」ことを目的に使用される」とある。
「たんぱく加水分解物」は、お菓子、調味料、食品とあらゆるものに使われていた。もちろん、私が普段食べているものにも、ちゃんと入っていた。
これがかゆみの原因になっている?大変だ、それじゃあ早く止めないと。
アトピーは辛い。おそらくなった人にしか、この辛さは分からないんじゃないだろうか。かゆみが常に貼り付いていて、一時も離れてくれないのだ。
そのかゆみが少しでも良くなるならば、と私はこの「たんぱく加水分解物」を除去する生活を始めた。(ちなみに、「たんぱく加水分解物」は添加物のように思われるが食品に分類される)
そして、もう一つ。「たんぱく加水分解物」と同じく、私を変えた言葉がある。
「アトピーの人は、無駄なものを取り入れ過ぎている。みそ汁とご飯と漬物だけ食べていれば、二ヶ月後には良くなる」
これはネットの掲示板に誰かが投稿した文章。
私の目から鱗が落ちた。
その人は言う、「必要のないものを体に入れているからアトピーになるのだ」と。
確かにアトピーを治したいが為に、効果があると言われたものを次から次へと試していた。でもそれが逆効果だったとしたら?
思いもよらない考えだった。だけどやってみる価値はある。
そこからの私は食品の成分表を必ず見るようになり、買うのはなるべくシンプルなもの、無添加ならなお良かった。
それが功を奏したのは、私は今アトピーを気にしない生活を送れている。
この事から感じたのは、これからは「足し算ではなく、引き算の時代なのではないか」ということだ。
私達現代人は、もっと便利に、もっと安くを追求し過ぎてて必要のないものまで取り込んでいる気がする、それが体に悪いとも知らずに。
しかし、もっとシンプルに「必要なものを、必要な分だけ」にすればもっと軽やかに、もっと遠くまでこれからの人生歩んでいけるのではないか、私はそう思う。