無添加という言葉を聞くと,私は今でも中学生時代を思い出す。重度のアトピー性皮膚炎に悩んでいたあの頃,母は少しでも体に良いものをと体を洗う石鹸を無添加のものに変えてくれた。
あれから15年以上が経った今。つい先日,久しぶりに荷物を送ってきた母。
そっと段ボール箱を開けると,あのなつかしの無添加石鹸が3つ入っていた。そっと石鹸を手に取ると,私の体を守ってくれた思い出がよみがえる。
大人になってもなお,無添加せっけんの思い出を思い出すことで母の愛や自分や自身の体に正直に生きることの大切さを改めて感じることができた。
今,あの頃ほどではないけれど,たまにアトピー性皮膚炎の症状が出てしまう。体に無理をかけたとき,精神的ストレスが強いとき。心で思うほど私の体は強くはないのだと思い知らされる。おそらくこれからも一生この病気と付き合っていくことになるだろう。一生付き合うからこそ,上手く向き合っていくことが大切だと思う。この無添加せっけんはそんな私のお守り的な役割もきっと果たしてくれるだろう。
時代は,多様化の波に飲まれ,個々のニーズに合わせた様々な商品が日々開発され販売されている。一たびドラッグストアに行けば,ボディーソープや石鹸コーナーには多種多様な製品が所狭しとならべられているのを見ることができる。パッケージの彩りの良いもの,新商品,有名なタレントが宣伝をしているものなど様々である。
「色々な商品を試してみたい。」
私も一消費者としてそういった純粋な気持ちがないわけではない。それでもなお,私は「自分に正直に」を合言葉に無添加のせっけんを選ぶ。子どもの時に感じた母のやさしさや体へのやさしさに,これからも正直に向き合いたいからだ。
そんな思いを持って無添加の石鹸で自身の体と向き合う時,素材のやさしさだけでなく未来の自分に大切な約束をしている気持ちにもなる。
今までありがとう。そしてこれからもよろしくね。そんな思いをこれからも「無添加」と向き合っていく中で紡いでいきたい。