母が心の病を患ったのは、私が中学生の時でした。
家事はせずに、一日中、独り言を言ったり、急に笑いだしたり、泣きだしたりの繰り返し。
朝食は食べずに登校することが多くなり、夕食もジャンクフードになりました。
程なくして、私の成長期の体に、異変が起きました。
貧血、肌荒れ、不眠、倦怠感。
朝礼で何度か倒れ、心配した先生が父に連絡。
そして、近くに住む祖母に家事の援助をお願いすることになりました。
すぐに駆け付けてくれた祖母は、私の変わり果てた姿を見て涙目になり、言葉にならない様子で、ただ、ただ抱きしめてくれました。
祖母が食事の支度をしてくれるようになって、私の体は、みるみる元気になっていきました。
祖母の畑で採れた、旬の無農薬野菜は、体だけでなく、心にもたっぷりと栄養を与えてくれました。
塗り薬で治らなかったひどい肌荒れも、祖母の手作りヘチマ化粧水のおかげで、すっかりきれいになり、私に希望を持たせてくれました。
私は、将来の目標を持つことができたのです。
おかずだけでなく、だしやドレッシング、たれ、おやつ等もすべて、無添加、手作りのおかげで、体も心も健全になった私は、高校卒業後に、栄養士の資格を取得できる短大に進みました。
私の将来の目標、それは、栄養士になって無添加と栄養バランスの良い手作りの食事の大切さを伝えていくことでした。
目標は今、現実になっています。
私が無添加にこだわるようになったきっかけ、それは、思春期の時に体験した様々な体調不良を祖母の手料理と手作り化粧水で元気になり、母が心の病を患うといった困難を乗り越えられたからです。
祖母亡き今、私が次世代に、無添加の素晴らしさを伝えていきたいという気持ちでいっぱいです。
※タイトルがありませんでしたので、主催者側でつけさせていただきました。ご了承ください。