※こちらの記事は旧サイトのものです。
亜臨界抽出
亜臨界抽出は以下の目的の元に研究開発されました。
- 今までの水蒸気蒸留装置に代わる精油抽出装置を開発する。
- 森林管理の枝葉、間伐材、製材の端材やおが粉など、 林業廃棄物を利用した装置を開発する。
- 効率的な抽出により安全な製品を安価に製造できる装置を開発する。
亜臨界について
超臨界水流体
水は、温度を375℃以上、圧力を22MPa以上に上げると、
水(液体)でもない蒸気(気体)でもない超臨界水流体となります。
亜臨界
臨界点(375℃、22MPa)より温度・圧力の低い熱水を亜臨界水といい、 優れた成分抽出作用と激しい加水分解作用があります。
アイジャパンの製品と亜臨界技術
亜臨界水の優れた成分抽出作用と激しい加水分解作用を利用して、
従来製品より優れた”葉酢液・木酢液・竹酢液”を製造します。
葉酢液、木・竹酢液について
葉酢液は、古来より炭焼きの副産物として製造されていました。
燻す際に発生する煙を冷却して不純物を取り除いたものを葉酢液として採取しました。 主に土壌改良用に使われています。
近年、無農薬栽培において木・竹酢液が持つ昆虫忌避作用が注目され、大幅な減農薬栽培に貢献しています。また、家庭菜園での食用野菜の防虫対策に農薬にかわるものとして効果を発揮し、ガーデニングブームとあいまって、現在注目を集めています。
- 植物の各種疾病、うどんこ病・べト病・灰色カビ病などの病害の軽減
- 植物につく害虫、葉ダニ・オンシツコナジラミ・カイガラムシの軽減
- 土壌伝染性障害の対策、小麦の萎縮病・カンショのネコブセンチュウなど被害の軽減
従来の木・竹酢液の問題点
従来の木・竹酢液製造法は、炭を乾留して造るときの煙を利用する為、タール分やベンツピレンなど発ガン性を有する環境汚染物質が含まれてしまいます。
製品として販売する際、汚染物質を除去するため乾留液から数ヶ月間静置させてタール分を沈降させる必要があります。
タール分や発ガン性環境汚染物質(ベンツピレンなど)を除去するための静置は、生産性を極端に低くするという問題点がありました。
こうして得られた木・竹酢液は、独特の臭いがあり消費量の拡大や用途の拡大を阻害する一因になっています。
亜臨界製法による木・竹酢液
亜臨界製法では、加熱蒸気に圧力を加え亜臨界状態で木・竹に含まれる酢液を抽出します。煙を利用しない為、発ガン性を有する環境汚染物質が含まみません。
今まで汚染物質を除去するために行っていた静置の必要が無くなり、生産性が向上します。そして、消費量の拡大や用途の拡大を阻害していた独特の臭いも無いため、木・竹酢液を幅広い現場で利用できるようになります。
また、装置を林道を使って林業の現場(山土場)に運搬することができ、これまで廃棄されていた枝葉からでも木・竹酢液を造ることができます。
亜臨界製法で生成された木・竹酢液は、広義に解してその一種に分類しましたが、「葉酢液」とでも称すべき新規な液体ということもできます。
土壌改良剤、防虫・殺虫剤、脱臭剤、媒染剤、食品加工時の処理剤、化粧品原料、水虫治療剤など様々な現場での活用が期待できます。
- 発ガン性を有する環境汚染物質が含まみません
- 安全で高品質な酢液の生産性が向上します
- 独特の臭いも無いため、幅広い現場で利用できるようになります
各葉酢液中のベンツピレン測定
試料名 | マグネシウム (mg/L) |
カルシウム (mg/L) |
ナトリウム (mg/L) |
ベンツピレン (μg/ml) |
---|---|---|---|---|
ヒノキ材 | 0.01未満 | – | 0.1未満 | 0.002未満 |
ヒノキ葉 | – | 1.2 | – | – |
杉材C | 0.02 | – | – | 0.002未満 |
杉葉 | 13 | 44 | – | – |
竹A | 8.8 | 11 | 4.8 | 0.002未満 |
竹B | – | 14 | – | 0.01未満 |
竹C | – | – | 0.2 | – |
杉A | – | – | 6.5 | – |