気づけば無添加を好んでいた(神奈川県・花里春音さん)

私が添加物を初めて知ったのは、中学校での家庭科の授業でのことでした。

数人のグループ、6つに分かれて囲んだテーブルの中央に、皿に乗せたハムがありました。先生が、そのハムに何やら液体を注いだところ、ハムは青とも紫ともいいがたい、まずそうな色に変わりました。それが、ハムに添加物が含まれていることを示しているという説明でした。その時は、添加物というものは身体に悪そうだな、という印象を強く持ちました。今から40年も前のことです。

それでも、まあまあ元気でその後を過ごしてきましたので、添加物を特に意識することなく生活してきました。

無添加を意識するようになったのは、40代になったころです。メディアがしきりと無農薬や無添加の商品を取り上げ、注目したことからでした。新しもの好きもあり、無添加に興味を持った私が初めに取り入れたのは化粧品です。元来、乾燥肌でエアコンの効いた職場に一日いると、鼻や頬に白く粉が浮いたようになるほどでした。対策として有名化粧品メーカーのオイルを基礎化粧品に取り入れていたのですが、これを他のメーカーの無添加オイルに変えたところ、粉が浮くことはなくなり、さらに時々出来ていた吹き出物も無くなりました。

またあるとき、母との何気ない会話から、母が常に白湯(さゆ)を飲んでいる事を聞きました。以前はお茶が大好きで、日に3度お菓子やお漬物を食べながらお茶を飲むことを楽しみにしていた母なので驚きました。きっかけを聞くと、体調を崩した時に友人に勧められたとか。作り方は簡単で、やかんにお湯を沸かし、沸騰した後も蓋を外してさらに10分間沸騰させ、それを冷まして飲むそうです。私も真似て白湯を飲むようになってからは、お通じが良くなりました。

何気なく行っていたことが、効果を実感するにつれ、無添加のものを積極的に選ぶようになりました。普段の買い物でも、生鮮食料品であれば産地を確認し、加工品であれば説明書きを読むようになりました。異常に賞味期限の長いものは乾物でない限り避けるようになりました。甘味料入りの飲み物には見向きもしなくなりました。

添加物には様々な目的があると思いますが、これからも最低限の接種で過ごしていきたいと思います。

無添加エッセイ一覧(ランダム表示)